今回で完成です!
皆さんこんにちは。tailです。
前回の続きで、ショルダーバッグの外袋制作〜仕上げまでまとめます。
前回、前々回はこちら↓
外袋の作り方
型紙を作る
前回までと同じく、まずは型紙を作ります。
内袋と外袋で同じ型紙を使う場合もあるみたいですが、縫い代の分の厚みが干渉しないか心配だったので、内袋よりひと回り大きくして型紙を作り直しました。縫い代は同じ1cmです。
前回と同じミスを繰り返さないよう、何度か寸法の確認をしました。
こちらのサイトを活用して良い感じのカーブを模索したりしつつ、蓋部分の型紙も作りました。
四つ切り画用紙では寸法が足りなかったので、マスキングテープで繋げて一つの型紙にしました。
革に罫書きをする
型紙ができたら、革に写します。今回は目打ちで大丈夫でした。
外袋の革は、レザーマニアさんで購入したアウトレットの半裁を使いました。
革を裁断する
罫書きが終わったら、線に沿って革を切っていきます。直線部は金差しとカッターで切りました。
金差しを押さえる力が弱いとこういうことになります…お気をつけください。
カーブの部分は少し余分に切っておいて、後から丁寧に切り落としました。
縫い代1cmの印をつけ直して、縫った時に干渉する部分はこんな感じで切り落とします。斜めに切った方が更に干渉が少なくなることに気づいて途中で切り直したんですが、写真を撮り忘れてました…
コバ・トコ面処理
縫い合わせた後では難しくなる処理を先に済ませておきます。
ついにヘリ落としを買いました…!蓋部分を処理していきます。
革との相性が悪いのか、単純にまだ作業に慣れてないからなのか、はぎれでそこそこ練習もしたんですが端がボソボソになってしまいました…磨いたらマシになると信じて進めます。
反対側もヘリ落としをしたら、蓋のトコ面(裏面)をトコフィニッシュで処理します。塗り広げるのにサイズがぴったりなので、セリアで買ったプラスチックのヘラみたいなやつをよく使ってます。
蓋のコバ(断面)にもトコフィニッシュをつけて磨きます。柔らかい革だからか、個人的にはウッドスリッカーより帆布の方が磨きやすかったです。
差し込み金具をつける
縫う前にもう一つ、差し込み金具の取り付けをしておきます。
取り付け方はこちらのページを参考にしました。
色は悩んだんですが、今回のバッグは金具を全てライトゴールドで統一することにしました。
まず、差し込む方の金具を蓋の中心に噛ませて位置の確認をし、穴開けをします。
革の厚みの確保と補強のために、芯材をこんな感じで切っておきます。
先ほど開けておいた穴に位置を合わせながら、芯材も一緒に噛ませて差し込む側の金具をセットします。
カシメを打って留めるんですが、付属のカシメでは芯材を挟んでも足が長く、歪んでしまいました…ペンチで無理やり取って、別で買っておいたもう少し足の短いカシメで付け直しました。
革を裏返して、差し込み金具の受ける側の座金を中心に置いて印をつけておきます。
先ほど切った芯材を貼り付けます。なんとなく位置が上すぎる気がしたので下げたんですが、これが後で悲劇を生みます。というかまあ勘で位置決めをするべきじゃないですね。今度からきっちり測ります…( ; ; )
平目打ちを持ってないので、彫刻刀の平刀で穴を開けました。ちょっとだけ穴が長いですが取り付けてみると特に問題はなさそうでした。
座金を重ねて金具の足を差し込み、折り曲げて固定します。
両方のパーツが付きました。
縫い穴を開ける
平縫いをするための穴を開けていきます。まず、前回と同じく両面テープで仮止めをします。
端を合わせて仮止めしたまま、4mmピッチの菱目打ちで穴開けをします。
底面も仮止めしてから穴を開けます。前回の反省を活かし、寸法もバッチリです!
縫い代を漉く
前回と同じく、縫い代の干渉を少なくしたいのとヘリ返しのために、ペディで革漉きをしておきます。
平縫いをする
裏返したまま平縫いで縫い合わせていきます。
袋状に縫えました。
表に返していきます。綺麗にひっくり返すのは難しいですね(・・;)大きな皺がいくつかできてしまいました。
芯材を入れて縫い代を接着する
底面の形に芯材を切って、中に接着します。角は捲れにくいように丸く切っておきます。
縫い代をそれぞれ折り返して接着します。
Dカン用のパーツを作る
Dカンを外袋に取り付けるためのパーツを作ります。
まず、革を1.5cm幅に切ります。レースカッター(ストラップカッター)を持ってないので手探りで行きます。
1.5cm幅の印をつけているところなんですが、下のカッターマットも方眼入りで分かりにくいですね^^;上の金差しは重石代わりです。
カッターと金差しで切ります。思いの外革が波打っていて、一定の幅に切るのが難しかったです。
長さ6cmで2つ切り出しました。
Dカンを通すと作業がしにくくなるので、長辺のヘリ落としを先に済ませておきます。
同じくコバ磨きも先に済ませます。ウッドスリッカーが写ってますが、ここも帆布の方が磨きやすかったです。
Dカンを通し、半分に折って接着します。
接着剤が乾いたら、丸刀で角を落とし、短辺のヘリ落としをします。
もう一度全体的にコバ磨きをします。
Dカンを取り付ける
Dカンを外袋に取り付けていきます。
ヤスリで接着面を荒らすと食いつきが良くなるそうなので、荒らします。
見た目に響くのが怖くて、バッグ側はあんまり削れてません^^;
接着剤が乾いてから、カシメ用の穴を開けます。
強度のために折り返した縫い代を綺麗に貫通させたかったんですが、上手くいきませんでした…
カシメを打って固定します。
反対側の穴開けはうまくいきました。
両方にカシメを打ったら、外袋は完成です。
仕上げ
いよいよ外袋と内袋を接合して仕上げていきます。
外袋の中に内袋を入れ、位置を確認しながら接着していきます。
ここで、差し込み金具の位置が悪く留めづらいのがど〜〜しても気になってきてしまったので、泣く泣く接着部分を引き剥がし、受ける側の金具の位置を上にずらすことにしました。
ピッグスエードも伸びて傷んでしまいました…この傷を見るたびに反省します。位置決めは正確に計測するべきだと…
外側のヘリ返し部分を接着します。
4mmピッチの菱目打ちで縫い穴を開けて、平縫いします。内側から穴開けをしてめっちゃ苦戦してたんですが、よく考えたらバッグの中にマットを敷いて外側から穴開けをした方が簡単だったかもしれません。
最初は背面側も平縫いをする予定だったんですが、外にあまり縫い目が出てない方が可愛い気がしてきたので、ひとまず接着だけで様子を見てみようと思います。
できあがり
完成です!
いや〜長かった!鞄を作るのが始めてなのもあり、あと作業が遅い自覚もあり、寸法とかを考え始めてから実に1ヶ月半かかりました。飽き性なので途中で放り出さないかが1番の心配でしたが、なんとか鞄になって本当によかったです。
肩紐も作りたかったんですが時間がなくて、とりあえず前の鞄のをつけてます。なので金具とか黒ずみ具合がとんでもないです笑
でも革の色的には似合ってる気がするので、本番もこんな感じの色で作ろうかな〜とぼんやり考えています。
予定通りiPad miniも入って、収納力抜群のショルダーバッグができました。満足です。
あとこれは本当にたまたまなんですが、このバッグ見た目からは想像できないほど軽いんですよね。何がよかったんだろう。
秤が小さいのでちゃんと乗ってるか怪しいんですが、500gありませんでした。すごい(他人事)
達成感がすごくてとても愛着が湧くので、皆さんも自分の鞄を作ってみてはいかがでしょうか。
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